書籍の紹介:モチベーション3.0
モチベーション3.0の3つの要素
モチベーション3.0の要素を3つに分けることが出来ます。
自律性
自律性とは、自分で立てた規範に対して自由に好きなように行動することです。 自律は独立とは異なりますし、自由は無法とは異なります。 自律の反対はコントロールといえば伝わるでしょうか。 課題・時間・手法・仲間に対して自律性が保たれた時、持続的で長期的なモチベーションが発生します。
熟達
自律性を維持することで、個人と組織が一体となり、双方の成長に貢献しあう関係を築きあう関係を構築することが出来ます。 そうすることで、熟達がもたらされます。 熟達とは、何か価値があることを上達させたいという欲求で、積極的に関与したいという気持ちになります。
積極的に関与したいという気持ちは、夢中に遊んでいる時の状態と似ています。 つまり、「やりたいこと」と「出来ること」が一致している状態なのです。 この状態を維持することで、3才の子供が夢中になって遊ぶように仕事や勉強に熱中することが出来ます。
モチベーション2.0の信奉者は「そんなこと出来るわけが無い」と反論するかもしれませんが、 現実にそのような形で仕事をしている人を私は数多く知っています。 例えば、アーティストなどは正にこのタイプですし、私(次郎丸)自身もこのタイプです。 私にとって教えることは3才の子供が夢中になって遊んでいるのと同じ感覚です。 家庭教師をしていて嫌になることなんてありません。 むしろ、家庭教師をすればするほどストレス発散になります。
目的
自律性をもって熟達をすれば、大きな結果を出すことが出来るのですが、 大きく正しい目的を持っていれば更なる大きな結果を残すことが可能です。 モチベーション2.0は利益を動機付けとしているのに対して、 モチベーション3.0は目的を動機付けとしています。
正しい目的を持つことの有効性は、統計からも裏付けられています。 利益指向型の人間は目標達成をした後も満足度や自尊心・ポジティブな感情のレベルが上昇するどころか下降していたのです。 ここから、満足感を得るためには目標設定するだけではダメで、自らの本当の目的を知ることが重要なのです。