コミュニケーションの豆知識:
勉強を教える前にすべきこと①
「勉強するために机の前に座る」のホントとウソ
お母さんから聞く言葉で多いのは、 「うちの子は勉強の仕方が分かっていない」というものです。 この意見には同感です。 ただ、私はお子さんが分かっていないのは勉強の方法ではなく、 それ以前の「勉強の意味」なのではないかと思っています。 その一番良い例が、「勉強時間」で勉強の量を測るという行為です。
勉強とは、「出来ないことが出来るようになる」「分からない事が分かるようになる」ことであって、 そのための行動=机に座って勉強する時間を取ることが目的ではありません。 ですから、机の前に座っていなくても勉強は出来ますし、 座っていても勉強していないことはよくあるのです。
勉強しても成績が伸びないお子さんの多くは、机の前に座っていても勉強していません。 それは、勉強の仕方が分からないのではなく、勉強することの意味を知らないのです。 宿題を終わらせることが勉強することではなく、 周りの人が言うから机の前に座ることが勉強することではないのです。
こう話すと、「ではどうしたら勉強をさせることが出来るのか?」と良く聞かれます。 本来は勉強を「させる」ことは避けたいのですが、どうしてもさせたい場合には 今日勉強したことを質問してみてください。 お子さんが答えた内容に対して、さらに質問をすることを続けると、 お子さんは勉強したことを話す=アウトプットすることになり、 頭の中の情報が整理され定着するので、この会話自体が立派な勉強になります。
このときに、出来ればお子さんを認めるような言動を多く入れていくと、 お子さんは非常に嬉しくなり自信が付きます。 この自信が、お子さんの「勉強したい」という気持ちを助ける素になるのです。