書籍の紹介:モチベーション3.0
コミュニケーションを破壊するもの
ここまで見て、「インストラクションとは面倒だ」と思った方もいらっしゃるのではないかと思います。 確かに、手間がかかりますね。 インストラクションとは、自分でそれをするのに10分かかることを、 30分かけて他人に指示するものです。
ここで重要なのは、インストラクションとは話し手が考えるべきことなんです。 「指示したのに聞かない」のは聞き手が悪いのではなく、話し手に問題があるのです。 例えば、
- 聞き手の目線に合わせて話していない
- 聞き手が聞きたいと思っていることを考慮していない
- 話の内容が抽象的で、双方の解釈が食い違う
- 重要な部分が欠落している
- 従うことを不必要なまでに強要する
- 伝達手段が適切ではないため、聞き手を誤解させる
- 適切な予告なしに慣例から外れる
人間のことを忘れている
上の例に共通するのは、話し手が聞き手にとって一番役に立つことを外して話しているという悲しい現実です。 インストラクションは、聞き手に伝わって初めて意味を成します。 端的に言えば、自分勝手になると意志が伝わらない、相手のことを考えて話しましょうということですね。