向上心を持つための具体的な方法～安全の欲求～
予測可能な生活
ここまで、安全の欲求について述べてきましたが、もう一つ安全に関する欲求があります。 それは、生活が予測可能であるということです。
次に何が起こるのかが全く分からない状態で生活すると、お子さんは段々不安になるものです。 これは朝食を同じ時間に取るという所にも通じていて、 お子さんの外からの攻撃についても同じように言えます。
例えば、「叱る」という行為です。
例：「叱る」
「安全の欲求」の視点から見ると、「叱る」という行為はお子さんから見れば外からの攻撃です。 ただ、その攻撃が予測可能なものであれば、それほど大きく安全の欲求を傷つけるものにはなりません。
例えば、自分が大きな傷を負いそうなときに叱られるとか、 法律違反をすれば叱られるとか、 ウソをついたら叱られるとか、 子供から見て分かりやすい視点で叱られれば、子供は今後どのような場合に叱られるかの予測がつきます。
一方、親の気分で叱られたり、分かりやすい場合でも叱ったり叱らなかったりすると、 子供から見ていつ叱られるのかかりにくくなります。 すると予測がつかなくなり、とても不安な気持ちになります。
安全の欲求
ここまで見ていかがでしょうか？ この「安全の欲求」を満たされている人は案外少なくて、 この欲求を満たすために一生を費やす人も少なくありません。
しかし、この欲求でとどまっていては、向上心が芽生える可能性は極めて低くなります。 今回挙げた内容をすべてクリアするのは難しいと思いますが、 それぞれのご家庭で出来ることを少しずつ取り入れて頂けると、 お子さんにとっても、ご家庭にとっても良い結果になるのではないかと思います。
文責：次郎丸
